不思議な毎日~人生迷走中?

私の人生で起こった不思議なこと~不思議・雑記

第65話 人生を分けたある日の出来事

今回は第65話「人生を分けたある日の出来事」です。読者の皆さんも「あの日の出来事がなければ、私の人生は大きく変わっていた」ということがあるのではないかと思います。私の「犬と共に歩む人生」も「あの日の出来事がなければ、犬好きの人生を送っていなかった」そう思える日があります。そして、全く今とは異なる人生を送っていただろうと思われるのです。

 

私は人生48年間のうち、24年間ペットとして犬を飼っています。昔飼っていた「ハナコ」と現在飼っている「ピーチ」この2匹を合わせて丁度24年。人生の半分です。大学時代、福岡に住んでいた時も近所の犬を可愛がっていたので、ほぼ犬ありの人生です。また、インコや文鳥、ウサギなどの動物を飼っていた時期もありました。

 

実をいうと、私はある時までは犬が嫌いでした。そう、小学1年生までは。思わぬ形で犬と出会い、それから犬の虜にになってしまったのです。今を振り返ること42年前のこと。この時の出来事がなければ、私は一生涯犬嫌いであった可能性があります。私の運命を変えた出来事とは…。

 

今から42年前の5月のことです。当時、日本の経済は右肩上がりでした。誰もが日本が永遠に成長し続けるのではないかと思っていました。私は小学2年生で学校から帰ると母からあることを言われたのです。「隣の家でワンちゃんを飼ったので見てきなさい。」まさか、母のこの一言が私の運命を変えるとは思いもしませんでした。私は犬は好きではなかったのですが、興味本位で弟と共に隣の家に犬を見せてもらいに行ったのです。私と弟は、「犬って意外とかわいいな」と思い、家に帰りました。これから時々見せてもらいに行こうと思いました。

 

ところが、その翌日学校から帰ると母から意外なことを言われました。「実は、隣のワンちゃん、隣のお父さんが飼ってはいけないといったそうよ。」私はすかさず、「じゃ、その犬はどうなるの?」母は口ごもりました。私はその犬の運命を察し、咄嗟に「じゃ、うちで飼おう!」と言ってしまいました。当時小学2年生だった私、犬を飼うことが大変だと思いもしませんでした。その犬は隣の家で「ハナコ」と名付けられていたので、そのまま名前を引き継ぐことにし、「ハナコ」との生活が始まりました。

 

それから3年近く経ったときのことです。我が家では引っ越しをしようという話になっていました。しかし、両親が決めた引っ越し先は一軒屋ではあったのですが、ペットを飼うことを禁止されていました。私はその引っ越しに大反対し、両親を説得し、犬を飼うことができる一軒屋を探してもらうことにしました。運よく、意外と近くに犬を飼うことができる家が見つかり、そこに住むことにしました。以来、現在まで我が家はその場所にあります。

 

ハナコ」は15歳で天寿を全うしました。亡くなったのは大変暑い夏の日のことです。「ハナコ」が我が家にいた15年間、私たち家族は大変楽しい思いをしました。もちろん、いいことばかりではありませんでしたが。「ハナコ」が亡くなると、我が家の明かりが消えたようになり、もう犬は飼うまいと家族全員が心に決めました。

 

それから18年後、我が家では犬を再び飼ってはどうか、という話が出るようになりました。柴犬が飼いやすいので飼おうということになり、少し離れたペットショップに家族で行くことになりました。私は、そこで犬を見ているとふと「ハナコ」に似た犬を見つけたのです。”ジャックラッセルテリア”という犬種であまり聞きなれないと思いつつ、籠から出してもらい、抱いてみました。「シフォン」という名前でしたが、その犬は床に置いた途端、大暴れをし、慌てた店長さんが「抱いていれば大丈夫ですから」と言われ、疑問に感じつつもその「シフォン」を飼うことにしたのです。

 

後でその”ジャックラッセルテリア”は、小型犬ではあるが、狩猟犬でかなり手のかかる犬。大型犬と同じと思ってよいということが分かったのですが、後の祭りでした。飼ってみて大変さがしみじみと分かったのです。長時間の散歩、食欲旺盛、長時間相手をしないといけない、人に噛みつくことがあるなど。ペットショップの店長さんの「抱いていれば大丈夫」という言葉はまさにその時だけは大人しいという意味でした。「シフォン」は我が家に3月4日に来たので「ピーチ」という名前に改め、現在に至っています。もしかすると、「ハナコ」に似た「ピーチ」。私がそのペットショップに行くことを分かっていた「ハナコ」が私と「ピーチ」を巡り合わせる何らかの仕掛けをしたのかもしれません。大変手はかかりますが、人の気持ちを察することができる犬で人間以上に人の気持ちが分かる優しい犬です。家族が気分的にしんどそうであれば、傍でそっとついてくれる優しい面があります。

 

小学2年生のあの1日の出来事。あの日、隣の家に犬を見に行っていなかったら、私のその後の人生は全く違ったものになっていたことでしょう。犬のことが苦手なままだった可能性もあります。今の家にも住んでいなかったでしょうし、私自身今どこで何をしていたか分かりません。それほど隣の家に犬を見に行った出来事は私の人生を分けたのです。

                                                                     

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アメリカ合衆国アリゾナ州で旅行した際に買ったお土産。今から24年前でしたが、料金を支払った際、表示額丁度を払うと、大きな声で「Tax!Tax!」と言われ、追加を払うと店主が「OK!」とニンマリ。多分、慌てて相当余分を払ったのでしょうね(笑)