不思議な毎日~人生迷走中?

私の人生で起こった不思議なこと~不思議・雑記

第3話 海を渡ったご先祖様 前編

今回と次回のお話しは、史実に基づくお話しで、私の先祖に関するものです。このお話は、熊本の地元紙にも掲載されたので、実名を用いています。

 

私の先祖(5代前)に朝次郎さんという方がいます。朝次郎は、1899年(明治22年)頃、最初にニュージーランドに渡った日本人として記録されています。当時は今ほど海上交通も発達していません。朝次郎は意図した訳ではなく、たまたまニュージーランドに移住した私の不思議なご先祖様なのです。

 

朝次郎は、その船大工の父が1880年明治13年)頃に長崎でイギリス船を修理した際、そのお礼にイギリス船の船長が父と朝次郎を船上パーティーに招待しました。パーティーではお酒や食事が振る舞われ、パーティーが終了した後、父は朝次郎を船内に残したまま帰宅します。(父は朝次郎が先に帰宅したと思い込んでいたようです。)実は、朝次郎はパーティー中に暇を持て余し、船内を探索していました。イギリス船は朝次郎を船内に乗せたまま長崎を出港します。ここから不思議な話しが始まります。

 

イギリス船の乗員は、船内にいる朝次郎に気付き、大変驚きましたが、朝次郎に船はもう日本には戻らないことを告げます。しかし、朝次郎はどうしても日本に戻りたかったのです。イギリス船は洋上でたまたますれ違ったドイツ船と連絡を取り、その船が日本に寄港予定であることを知ります。そして、その船に朝次郎を託したのでした。

 

ところが、ドイツ船が日本に寄港することはなかったのです。(なぜ日本に寄港しなかったのかは、詳しいことは分かっていません。)この後、ドイツ船は世界各国を周り、朝次郎も世界中を旅することになりました。朝次郎は船内で10年近くも働きました。

 

その後、ドイツ船はニュージ-ランドのブルーフ港に寄港するのです。(次回に続く)

 

(追伸)私の祖母が存命であれば、もっと詳しいことが聞けただろうなと思います。

 

次回は第4話「海を渡ったご先祖様 後編」です。この後、朝次郎はニュージーランドで定住しますが、定住後のことや朝次郎の子孫同士の対面のことを書きたいと思います。