不思議な毎日~人生迷走中?

私の人生で起こった不思議なこと~不思議・雑記

第67話 痛恨のミス

今回は第67話「痛恨のミス」です。1年遅れで開催された東京オリンピックが8月8日、無事閉幕しました。私はあまりスポーツ観戦をしないのですが、ある種目に注目していました。男子400メートルリレーです。出場選手の1人が私の高校の後輩であったため、注目していました。ところが、リレーの最中、まさかの痛恨のミスが起きたのです。

 

400メートル男子リレー。第1走者の多田が第2走者の山縣にバトンを渡す際につながらず、途中棄権となりました。まさかの「痛恨のミス」です。しかし、私は予想外のミスが起きるのも何か原因があるのではないかと思います。それは以前から心の焦りがあったのではないかということです。

 

オリンピックに比べると大したことはないのですが、私も大学受験の際に「痛恨のミス」をしたことがあります。ある大学を受けた際、数学の試験でまさかの事態が起きました。

 

入試科目は英語と数学。英語は無事に済み、数学の試験の際の出来事です。現在は高校の学習指導要領から外されていますが、「1次変換」という分野があります。この分野は学習指導要領の改訂の際に、高校数学の内容に外されたり加えられたりするため、世代によっては馴染みがない人もいるかと思います。第1問にその1次変換の問題が出たのですが、パターン通りの問題であったため、余裕で解けると、たかをくくっていました。ところが、問題を解くにつれて何かおかしな気がすると感じ始めました。

 

あるところまで解き終えた段階で私は問題の読み間違いに気が付きました。点を原点を中心に反時計周りに回転するとどこにその点が移動するかといった問題でしたが、私は点を原点を中心に時計回りに回転すると読み間違えていたのです。「反時計回り」と「時計回り」、たった1文字の違いですが、数学の計算結果は全く違うものになるのです。

 

慌ててやり直しましたが、後の祭りでした。それ以外の問題を解く時間がどんどんなくなり、数学の試験は惨憺たる結果となり、まさかの不合格。まさに1文字違いで明暗を分けることになったのです。

 

それまで、日常でも比較的慎重に物事に取り組んでいた私はなお慎重に取り組むようになりました。まさに「一寸先は闇」という言葉が表すように、生きていると1秒先のことすら分からないような気がします。この時、運よく試験に受かっていたとしたら、今の私は少し違う人間になっていたかもしれません。

 

※1次変換とは、点を点に移す移動のことを言います。(本当はもっと厳密な言い方をしなければなりません。)