不思議な毎日~人生迷走中?

私の人生で起こった不思議なこと~不思議・雑記

第59話 36年前の預言者

今回のお話は「36年前の預言者」です。この話は私が中学に入学したばかりのときの実話です。

 

今から36年前、まだ時代は昭和。当時の内閣総理大臣中曽根康弘で日米貿易摩擦が話題になっていた頃でした。私は中学に入学し、入学式を終え、オリエンテーションのため教室に入っていました。担任のT先生が入ってこられ、生徒全員の前で「誰か体育館にこれを忘れた者がおる。持ち物を点検しなさい。」と言われ、体育館シューズを見せられました。私はドジな人がいるなと思いつつ、自分の体育館シューズを探したのです。「あれ、ない。」そうです。そのドジな生徒はこの私だったのです。そんなどうでもいい話をいまだに覚えているのは自分が入学早々ドジをやらかし、恥をかいてしまったからでしょう。私は36年経った今でもその片鱗を残しており、結構ドジをやらかします。人間的に成長していないのでしょうか?

 

そんな私のドジを吹き飛ばす出来事がこの数十分後に起こりました。T先生が一通りの説明を終えられ、質問を受け付けられたのです。その時、一人のクラスメートが手を挙げました。そして質問をしました。「もし、今世の中でパニックが起こったらどうしたらいいのでしょうか?」生徒一同皆大笑いをしました。T先生も困った表情で「落ち着いて行動すること」といった内容を言われたと思います。至ってまじめに質問をする中学生を怒るわけにはいかなかったのでしょう。そして彼は質問を畳み掛けます。その後の質問は具体的に覚えていないのですが、やはり世の中がパニックになった場合にどうすべきかという内容に関連する質問でした。T先生も他のクラスメートも半ば呆れ気味です。彼は何問かパニックに関する質問をしました。私も変わったクラスメートがいるなと思いました。

 

そしてその日から彼のあだ名は「パニック」になりました。当時世の中はパニックが起こる状態ではありませんでしたが、それから35年経った昨年、世の中パニックになるという預言は現実になりました。私自身こういった発言は忘れていたのですが、最近ふと思い出したのです。私は彼が今の世の中を預言していたのではないかと思ったのです。

 

私はそのパニックを預言したクラスメートが今どこで何をしているか知りません。その時同じクラスだった、クラスメートとも付き合いがありませんので誰かこの発言を覚えているか確認のしようがありません。ただ、T先生とはいまだに時折連絡をとっており、昨年学校訪問を予定していました。しかし、世の中が本当にパニックになってしまったので、その訪問は断念しました。今度、T先生に会う機会があれば、このパニック発言をしたクラスメートのことを覚えていますか?と是非聞いてみたいと思います。まさか、このパニック発言が現実になる日が来るとは・・・。