不思議な毎日~人生迷走中?

私の人生で起こった不思議なこと~不思議・雑記

第63話 かみつき犬と摩尼寺(まにじ、まにでら)

今回は第63話「かみつき犬と摩尼寺(まにじ、まにでら)」です。

 

今から3年前のことだったと思います。平成も終わりに差し掛かる頃、世の中は今と比べると落ち着いており、平和な空気が漂っていました。私は鳥取にいる友人を訪ねて旅をすることにしていました。友人が事前にどこに行きたいのか聞いてきたので、私は調べた結果、「かみつき犬」に会いに行きたいと希望しました。友人は「かみつき犬?鳥取に来て犬に会いに行きたいなんて初めて聞きました。」といぶかしげに返答をしてきました。それもそのはず、私はその友人K君から犬に全く興味がないと聞いていたのですから…。

 

ここで「かみつき犬」についてご紹介しましょう。「かみつき犬」というのは鳥取市の摩尼寺というお寺の近くにいる柴犬で誰が触ってもかみつく犬らしいのです。私は是非その犬に会いたいと思い、鳥取に行き、会うのを楽しみにしていました。ところが…。

 

旅行当日。私は鳥取駅に着き、K君が来るのを待っていました。K君が到着すると早速K君の車で「かみつき犬」に会いに向かいました。目的地は摩尼寺付近です。摩尼寺近くの駐車場に車を停め、「かみつき犬」を探しました。すると商店の一角に「かみつき犬」らしい犬がいるのです。ところが、「近づくな!危険」と書いてあり、遠くからしか見ることができないのです。見ると普通の柴犬がぽつんと一匹繋いであるだけでした。私もK君も「たったこれだけのこと…」といった感じで呆然と立ち尽くしました。K君も犬には興味がないと言いつつ、「かみつき犬」がどんな犬なのかは興味があったのでしょう。

 

その後、折角ここまで来たのだからと2人で摩尼寺へと向かうことにしました。急な階段を登り、摩尼寺へと向かいます。階段を登り切り到着した場所はかなり気のいい場所です。誰もいない広々とした場所で異次元の空間が広がっていました。2人で摩尼寺の境内をじっくりと歩きました。その時、後ろから突然、「どちらから来なさった?」と住職らしき人が話しかけてこられました。「私は広島です。友人を訪ねて鳥取に来ました。」「そうですか?わざわざ遠くから来なさった。ここは不思議な場所ですよ。ゆっくりと見て行って下さい。」私はその時、ここで住職さんに話しかけられるのなら何か聞きたいことを用意しておくべきだったなと自省しました。

 

2人とも訪ねてきた目的はかみつき犬でしたが、かみつき犬は期待外れだったものの、その結果いい場所へと来れたと感慨深いものがありました。

 

あらためて「摩尼寺」について調べてみるとWikipediaに以下のように書いてありました。『「摩尼寺」は鳥取県鳥取市にある天台宗の安楽律法流の寺。山号は喜見山。古来より信仰の対象として崇められてきた摩尼山の山頂付近に開創された古刹であり、山頂の立岩は帝釈天降臨の霊地とされている。寺に伝わる『摩尼寺帝釈天王縁起』(弘化3年、1846年筆写)によれば、平安時代の初め頃、高草郡の産見長者が喜見山に登ると、立岩に帝釈天が降臨し、「今よりこの峰に鎮座して衆生を救い、なかんずく五障の身である女人を済度しよう」と告げた。長者はこの地に精舎を建て、それを承和年間(834年頃)、円仁が再興したのが「摩尼寺」の起こりであるという。』

 

鳥取の意外な場所へと導いてくれたのは、あの「かみつき犬」でした。もしかすると「神付き犬」なのかもしれませんね。(よく考えるとお寺は神様ではなく、仏様なのですが…)

 

※「摩尼寺」へ行くには鳥取駅から車で20分。バスも通っているようですが、バス停からかなり離れた場所のようなので不便だと思います。

 

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今年のGW中に書いて頂いた広島市の「空鞘神社」の御朱印。先日広島TVの「テレビ派」という番組でも神社のことが取り上げられていました。今思えば、摩尼寺でも御朱印を書いてもらえばよかったな…。